東京高等裁判所 昭和30年(ラ)280号 決定
よつて考えるに強制和議の提供があつた場合において右提供が破産債権者の一般の利益に反しかつ破産債権者の有利にその条件を変更することを期待し難いこと明かなときは裁判所は債権者集会を開くことなく直ちにこれを棄却しうるものと解するを相当とする。何となればかかる場合必ず債権者集会を経て後裁判をなすべきものとするときは徒らに時間労力、費用を要し、しかも何等の益がない結果を生ずるがためであつて、現に強制和議の提供とその本質を同じくする和議法による和議開始の申立があつた場合和議の条件が和議債権者の一般の利益に反するとき同法第十八条においては直ちにこれを棄却すべき旨規定したのに鑑みるも右解釈はその誤がないものと認むべきである。